精神科への受診

発達障害の診断、多くの子ども達は、「小児科」で診断を受けています。

「3歳時健診でことばの遅れを指摘されて、小児科を受診した」、「小学校で学習の困り感があり、子ども医療福祉センターに受診した」、そんなケースにお会いすることが多いです。

 

その一方で、中学生以降に初めて医療機関に足を運ぶ場合、「精神科」を受診するケースが多くなります。小児科の場合、初診の年齢制限を設けている医療機関が多いため、特に15歳以降の初診は「精神科」となります。

 

また、小児科で診察を受けてきても、睡眠や気分の落ち込みに関する困り感など精神症状が顕著となってくると、精神科を紹介されることもあります。

 

精神科への受診、まだまだ敷居が高いと思うのです。精神科には受診したくない、とはっきり言われる保護者の方もいらっしゃいます。ご両親が受診を決めても、祖父母の方が反対して精神科に受診できないというケースもあります。

 

私は、「精神科」にこだわるよりは、「子どものこころに寄り添ってくれる医師」、「発達障害に関する専門性を持つ医師」、「大人になった時も、継続して診察してくれる医師」と出会うことを大切にすると良いと考えています。

「精神科医に診てもらう」というよりは、「○○先生に診てもらう」ということです。

 

センターにおいても、精神科を紹介することがあります。

「手に負えないから精神科に行ってください」ではなく、「より専門的に長い目でサポートしてもらえる先生を確保しましょう」という思いで信頼できる医師を紹介しています。

 

まだまだ連携できる精神科医が少ない、というのが現状です。

また、信頼できる医師を紹介する場合、どうしても遠方まで足を運んでいただくことになる場合もあります。

保護者の方の負担が大きいかもしれませんが、信頼できる医師、適切な診察・治療ができる医師に継続して診ていただくことが大切であると我々は考えています。